本日は終戦記念日

 こんにちは

 本日は終戦記念日。65年前の今日正午、「終戦の詔」がラジオで放送されて、この日で戦争が終わり、日本は負けたのだと、日本全国民が知らされた日ですね。

 昨日の夜9時から「歸國」(帰国)というドラマが放映されていたのですが、ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか。ドラマのタイトルが旧字体なので、表示されないことを考慮してかっこ内に今の字体で書いておきました。

 ドラマのサイトはこちら
 http://www.tbs.co.jp/kikoku2010/index-j.html

 間違いなく戦争ドラマなのですが、この物語には、赤紙(召集令状)も、列車に乗って戦地へ赴く兵士の姿も、もんぺ姿で小さい国旗を振りながら出征していく家族を見送る女性達も、な~~~んにも出てきません。もちろん戦地での爆撃シーンだの吹っ飛んで死ぬ兵士達の姿なんて影も形もなく。

 物語の冒頭に出てくるのは、現代の東京駅。時は平成22年8月15日、午前1時12分。終電が出て、誰もいなくなって静まりかえった東京駅のホームに、どこからともなく汽笛が聞こえて、列車が到着します。その列車から出てきたのは、全員が旧日本軍の兵士達。彼等を率いているのは長渕剛さん扮する秋吉少佐。この部隊の部隊長です。実は彼等は、65年前の戦争で亡くなり、全員が南方の海の底に沈んだままになっている「英霊」達です。かれらは終戦記念日であるこの日、1時12分から夜明け前の4時5分まで、ほんの短い間ながら現代の東京に現れて、今の日本の現状をその目で見て、今日ここに来ることが出来なかった、未だ南の海に漂っている仲間の霊達にそのことを伝えることが任務。とは言え、それぞれの英霊達にとって懐かしい場所を訪れたり、気になっていた人の消息を訪ねることが許されている・・・という、奇想天外な視点から描かれたドラマです。

 放送時間は夜の9時から11時24分まででした。ここの管理人、「世界ふしぎ発見!」を見ようとしてTBS系のチャンネルに合せたところ、このドラマが始まったので、何となく見ていたというのが真相だったりするのですが、飽きっぽくてじっとしているのが苦手なワタクシが、すっかり引き込まれて最後まで見てしまいました。もっとびっくりしたのは、息子までじっと見ていたこと(^^;

 わずかな時間の間に、懐かしい場所を訪れるべく兵士達は散っていきますが、その中で一緒になった三人の将校。

 木谷少尉(小栗旬さん)
 日下少尉(向井理さん)
 竹下中尉(塚本高史さん)

 彼等は学徒動員で召集されて南方へ送られ、そのまま無念の死を遂げてしまった英霊達です。木谷少尉は自分が通っていた音楽学校へ、草加少尉は美術学校へ、竹下中尉はなんと球場へ。竹下中尉は出征前、早稲田大学野球部のエースだったのです。

 そこに現れた1人の「亡霊」橘報道官(生瀬勝久さん)
 軍服を着ていますが、この「亡霊」は木谷少尉達と一緒にやってきたのではなく、実は成仏出来ずに靖国神社を彷徨っている霊の1人。彼は65年前から、日本の復興の様子や今の日本の現状を余すところなく見てきているので、木谷達がこれから行こうとしている場所について、妙に詳しく、いろいろと教えてくれます。

 やがて英霊達はそれぞれ懐かしい場所で懐かしい人達の消息を聞き、あるいは今も生きている恋人に出会い、その中で秋吉少佐は自分の住んでいた家を訪ねますが、すでに廃屋となったその家の中には、両親や自分の写真が打ち捨てられているばかり。そこにどこかから彼を呼ぶ声が。それは戦時中無謀な作戦を敢行した彼の上官。その上官はなんと今でも生きており、「生き恥をさらしている」ことに苦しんでいる様子ですが・・・。

 英霊達は現代の人々に姿を見られてはならないので、秋吉少佐はすっかり年老いた上官の姿を複雑な思いでただ見ているだけです。一方木谷少尉は、当時結婚を約束していた恋人が今も生きていることを知って訪ねていき、恋人が今は目を悪くして見えなくなっていることに驚きますが、何も見えなくてもあなたの姿ははっきりと見えるという恋人に、今度こそ本当の別れを告げることに。日下少尉は自分が妻をモデルにして描いた絵が展示されている場所に出掛けます(なんせ霊なのでどこでも移動可能です(^^;)

 彼と妻との結婚生活はわずか3日。当時は「出征前に結婚してこの世に悔いの無いように」ということで、バタバタと結婚式を挙げて3日とか1週間程度の結婚生活で夫は出征、そのまま帰らぬ人に、なんて事例はいくらでもあったそうです。残された奥さんが気の毒ですよね。

 一方大宮上等兵(ビートたけしさん)は、昔住んでいた浅草を訪ねますが、すっかり様変わりした今の日本を見て驚いてしまいます。そこにくっついている橘報道官に伴われ、とある病院の一室に。そこにはいろんな機械に繋がれ、植物状態の女性が1人。かなりの年と思われ、髪は白くなり顔には皺が深く刻まれています。なんとその女性が「あなたの妹です」と橘報道官に言われ、驚く大宮上等兵。

 たった1人の肉親である妹は、戦後とある男との間に出来た一人息子を育てるために相当苦労したらしい。ところがその息子は今では超有名人になったにもかかわらず、母親のことは病院に任せきり、お金は出すが手は出さない、顔も見に来ない状態に。やがて妹は亡くなり、その息子の元を訪れた大宮上等兵ですが、その息子ケンイチ(石坂浩二さん)が母親の死を周囲からひたすら隠そうとしていることや、まるで厄介払いが出来たかのようなメールを打っているのを見て、怒り心頭、ついに甥の前に姿を現し、その胸に刀を刺し、殺してしまいます。

 現代人に姿を見られてはならないはずの英霊ですが、なんと現代の人を殺してしまったことで、彼はもう帰りの列車には乗れないことに。

 やがて午前4時5分。約束の時が近づき、戻ってくる英霊達ですが、そこに橘報道官がやってきます。「今の日本をどう思うか」と尋ねられた秋吉少佐は「今の日本は便利と豊かさをはき違えている、便利を追求していくと言うことは人間が怠けることだ」といい、一生懸命それをメモする橘報道官。報道するあてもないというのに、もう身に染みついているんでしょうね。このあたりの秋吉少佐と橘報道官のやりとりは、どちらもすごく大まじめで話してるんですが、ビミョーに笑えるやりとりでした(^^;

 秋吉少佐は大宮上等兵のために葬送ラッパを奏でるよう命じ、英霊達はまた列車に乗って去っていきます。今の日本がどういう状態にあるのか、自分達の目で見たことを南方の海に漂う仲間達に伝えるために。そして一人残った大宮上等兵は、今では同じ「霊」となった甥の健一と再会、不器用なやり方で甥を諭し、「あっちに行ったらかあちゃんに謝れ」と言います。

 夜明け前の靖国神社、飛び去る鳩の目がやがて南方の海を映し出すところで、おわりました。あれ多分鳩だよな(^^;

 劇中の彼等の台詞から、南方の海に眠る「英霊」達の数は30万人にもなるそうです。その中には、輸送船に乗って移動中に爆撃に遭い、戦うどころか敵の顔すら見ることがないまま亡くなった人達が多数含まれていると、これは大宮上等兵の台詞からですが。どうせ死ぬならせめて戦って死にたかっただろうと思います。彼等にはそれしか道が残されていなかったんですから。

 イマドキの若者に戦争の悲惨さをわかれなんて言ってもね、わかんなくて当たり前、これは仕方ないと思う。でもね、こう言うことが昔あったんだってことは忘れないでほしいなと思いますよ。戦地で亡くなった人、空襲で亡くなった人、その1人1人に人生があり、楽しいことも悲しいこともうれしいこともいっぱいあったはず。それらすべてを容赦なく奪い去る戦争は、やっぱ起こしちゃいかんと思います。ですが、あの当時国のために戦って死んでいった人の霊を「英霊」として手を合せ祀ることに対しては、とやかく言うのはどうかと思いますね。

 一応書いておきますが、ここの管理人は戦後生まれですよw

 昭和30年代の生まれですので戦争自体は知りませんが、父は国内ですが出征経験があり、母は勤めていた会社が軍需工場になって、終戦までそこで働いていたそうです。母の妹は昭和20年3月20日の東京大空襲で亡くなっていますので、戦争というものを、かなり身近で感じて育ったと思います。小学校の時には学校の図書館にあった「戦艦大和の最後」なんて本を読みましたし、「戦記を読んで戦争についてまとめよう」なんてのを自由研究のテーマにしていた友達もいました。中学校の時には「聞けわだつみの声」と言う本を読んで感想文を書いたりもしています。管理人はいわゆる「アラフィフ」と呼ばれる世代ですが、この世代の人達だと、けっこう戦争を身近に感じて育った人達は多いんじゃないかな。

 年に1度しかやってこない8月15日、戦争なんて知らないよ、関係ないよと普段は思っている方も、今日のこの日だけは、ほんの少しでも、彼方の海に眠る英霊や案外身近にいたかも知れない「戦争で亡くなった人達」のことを考えてみていただけたらなと思います。
  

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